余白を住み開く家

暮らしの余白を街に住み開いた、職と住が共存する極小住宅です。

どこにいてもあらゆる情報と繋がり、オンラインで多くのコミュニティが拡がっていく現代において、住宅には人や社会と繋がる余白が求められているように感じています。

私たちは住宅に囲まれた極小住宅でも、暮らしの空間に余白を設計することで、変わり続ける社会情勢や生活環境の中で、柔軟に暮らしを変化させながら自らの生業を表現できる暮らしを描きました。暮らしの余白が、ある時は仕事を支える場になり、ある時は街へ開いて触れ合いをつくる場になる、そんな流動性と豊かさのある「小さな暮らし」を通して、新しい人や社会との繋がりが生まれると考えました。

また暮らしの余白を住み開いていく住宅が街中に拡がることで、プロフェッショナルな職能を活かしたオンライン教室、パン好きの週末だけのパン屋さん、クリエイターの表現や交流の場など、自らの”生業”を街や社会に拡げて人と触れ合い、人生を豊かにしてくれる新たな文化がつくれると期待しています。


設計・監修:NOLK+ムカバトリ一級建築士事務所

所在地:世田谷区下馬

竣工年月:2018年6月

構造:木造一戸建て(地上2、地下1)

敷地面積:83.72㎡

建築面積:38.21㎡

延床面積:80.84㎡

構造設計:金子武史構造設計事務所

施工会社:株式会社 クラフトホーム

写真家:千葉顕弥